子どもにお金の教育をするべき
学校では子ども達にお金について教えてくれない。
教えてくれないのではない、教えられないのだ。
先生が悪いのではない。先生は他に大切なことを沢山教えてくれる。
だけど、全てを教えてくれる訳じゃない。教えてくれること。教えてくれないこと。これをしっかり認識する必要がある。
お金は、教えてくれない部類にはいる。生きていく上で大切なのに。
お金の奴隷になっちゃいけない。お金は悪いものだ。
お金持ちは悪い者だ。
お金の事はよく分からない。だから悪いものだと思っている。
だから、周囲のお金について知っている大人が教える必要がある。
じゃないと、今までの教育はサラリーマンを量産する教育でしかない。
皆やってるんだから、あんたもやりなさいと。
でもそれじゃもう生きていけない。良い大学、良い企業。定年まで働き、定年退職で余生を過ごす。
そんな話はとっくに終わった。
子ども達の周りに、そんな事を本気で言っている大人しかいないなら、しっかりお金のことを教えてあげよう。
お金とは「信頼」の数値である。
そして、私のメンターである西野さんが言うところによると「お金をもらうタイミングを後ろにズラすほど、もらえる額は大きくなる」という。
ある有名な例え話がある。
あるところに金の卵を生むガチョウがいた。その金の卵のおかげでその家のものはお金持ちになった。
しかし、毎日産む訳ではない。ある日焦った飼い主がガチョウを殺してお腹をさばいてしまった。
しかし、そこに金の卵はなくそれ以来、金の卵を手に入れる事はできなくなった。
また、最近とても良い事例があった。
それは、知り合いのスポーツ教室に来た写真屋の話である。
知人はホームページなどに使う写真が欲しく、一眼レフカメラで撮影してくれる人を探していた。
知り合いを通じて、地元に古くからある写真屋を紹介されたが、出張費だけで通常数万円かかるという。
さすがにそこまでの予算が無く断ろうとしたが、なんと無料でやってくれることになった。
当然、小さなお店で店主自ら行くためお店は休みとなり、収入は無くなる。
更に入るはずだった数万円が無くなったのである。
しかし、これに恩を感じた知人は、そのスポーツ教室の会員や家族に、その写真店を紹介したのである。会員は100名ほどいたため、その家族を合わせると200名以上である。
また、当初はデータだけをもらうつもりだったが、しっかりと恩を返したいと感じたため、その写真を全員が数枚買うことになった。
一人1000円分購入したとすると、1000円✕100名で10万円である。
更には、そのスポーツ教室のホームページやSNSにもしっかりと紹介された。
そして、実はそのスポーツ教室では地元新聞記者と仲が良く、ぜひ写真屋に取材に行って欲しいと伝え地元紙に掲載されることとなった。
もし新聞に広告を出すとなると10万円以上はする。
こうして、この写真屋は当初手に入れるはずだった数万円をあきらめた代わりに、写真購入費10万円、新聞広告費10万円、ホームページやSNSへのアップ。さらに100名以上の会員にしっかりと宣伝できた。もし、今後会員や広告を見た客が来たのなら、その効果はもしかすると100万円以上になったかもしれない。
まさに、「信頼」をお金に換金したのである。
更には、「お金をもらうタイミングを後ろにズラし、その額を増やした」のである。
この写真屋がそこまで考えていたかは分からない。
しかし、このお金の流れをしっかりと子ども達が知ることにより、なぜ信頼が必要なのか。
ふわっとした概念をロジカルに分かりやすく伝える必要がある。
ぜひ、みんなも分かりやすい事例を考えて、学校では教えてくれないお金の知識を子ども達に教えて欲しい。