公務員試験じゃぱん

3度の公務員転職者による、人生における大切なことをお伝えしていきます。公務員試験や仕事内容紹介を超えた人生において大切なことを一緒に考えていきましょう!

「嫌われる勇気」はあらゆる人間関係の悩みを解決してくれる

「嫌われる勇気」という本は人間関係や子育てで悩んでいる方、人間関係でなくても悩みを抱えている方は必ず読んだ方が良いおすすめの本となります。

私は、この本を読んだ後にどうしてもっと早く読まなかったんだろう。これを読んでいればあの時あんなに悩む必要がなかったのに、という思いすら出てきました。それほど、この本は人生、生き方に大きな影響を与えてくれる本になります。

結論からいうと人が抱える悩みは「全て人間関係である。」というのが結論です。これを聞いた時、いや確かに人間関係の悩みはほとんどだと思いますが「全て」と断言するのは極論過ぎないかと疑問を抱きました。
しかし、この本はそれをしっかりと、丁寧に説明してくれ、最終的には私もその考えに納得ができました。

この本は、アドラー心理学の考えが基になっており、青年と学者が対面式で会話をしていく流れで、この青年が我々読者の疑問をストレートに質問してくれます。質問というかむしろケンカ腰です(笑)

しかし、それを様々な分かり易い事例をもとに物の見事に納得させてくれるのです。
それは、今まで自分が常識であったと思ったことがハンマーで打ち砕かれていく感じです。

私の友人に、このアドラーの考え方がしっかり身についていると思われる人がいます。その友人はある自治体の公務員なのですが20代の若さで係長に昇級し(通常は40代後半~50代)、30代の若さでなんと課長になってしまいました。

公務員経験者では無い方はあまりぴんと来ないと思いますが、公務員で課長を目指してもそうそう慣れるものではなく、強く希望しても係長級で退職してしまう方が大半です。民間で言えば1つ上の役職(部長など)にあたり、私が公務員時代では1つの課で100名ほどいる部署もあります。

しかも、年上の部下であるとか、同じ課長級がほとんどが50代。その他、議員との関係や、市民からの苦情などそのストレスは課員の何倍もあり計り知れません。私だったら1日で余裕で胃に穴が空きます(笑)

しかし、いつ会ってもまったく様子は変わらず「おいっす~」という感じで気軽で、まったく肩に力が入っていません。
以前、そんな彼から「自分まったくストレスないよ~」と言っておりその時は、無理してるのかな?と思いました。しかしこの本を読んでからは少し理解
できました。

この本を読み終えた後にその彼に思わずストレスが無い理由をもしかしてアドラー心理学か聞いてみると「様々な本読んだけど、基礎はアドラーだね。さてはあの本読んだね(笑)」と言われました。

そんな、まさにストレスから無縁になれるアドラー心理学を分かりやすく解説したのがこの「嫌われる勇気」です。さすが200万部売れただけあります。

この本には何点も大きな教えがあるのですが、私が最も衝撃だったのが「課題の分離」という考えです。

これは例えば、自分が良いと思った最善の策を行ったとします。しかし予想に反し職場の上司の評価が思っていたより悪かったり、さらには怒られてしまったとします。
しかし、上司の感情は「上司自身の課題」であるため私自身はどうすることもできません。
それでは、上司の機嫌はどうするのかというと本書では「無視」すれば良いと言っています。これは本当に驚きました。

私もそうですが、ほとんどの人は上司や他人の顔色はどうしても気になってしまうと思います。しかし、上司の感情を私はコントロールできないのです。
だから、私ができることは、「自分が」最善だと思う行動をしその後の他人の評価については、いちいち気にするな、心を動かすな、と言っています。

これは、7つの習慣を読んだ方だと何となく分かると思うのですが「自分の影響の範囲内だけに集中する。それ以外は考えても無駄」という考えに似ています。

反対に「褒めてもだめ」と言っています。これは全ての人間は対等であり、上下関係で考えず「横の関係を築く」ことが重要だからだそうです。
結局、怒られる、褒められることによって、悲しい気持ちや恐怖、うれしい感情というのは上下関係を構築してしまうからだめだということです。

それでは、何かしてもらった時何と伝えれば良いかというと「ありがとう」と伝えれば良いのだそうです。ありがとうという感謝の言葉は等しい関係、つまり「横の関係 」だからこそ言える言葉だそうです。

これは子育ても一緒で、子どもがお手伝いをしてくれた時には「ありがとう」という事が大切だそうです。親子であっても、親の立場が上、子どもが下ではなく、対等だと言っています。

逆に褒めたり、怒ったり、アメとムチを使い分けると、子どもは親から認められたいという「承認欲求」が働いてしまうのでだめだということです。
この「承認欲求」を捨て、これ自体を否定することが大切であると言っています。言い換えると他人から嫌われようが自分が幸せになるためには承認欲求を捨てるため、この本の題名でもある「嫌われる勇気」を持つことが幸せな人生を送ることだと言っています。

確かに、私の仕事で就職希望者の支援を行っているのですが、大学4年生からよく聞くのが「自分はその会社に行きたいけど、親が反対しているから断ります。」という言葉です。
何と、就職の相談を行っている関係企業では学生が内定を辞退しないように「学生が親に確認し了解を得ているか」それ自体を確認することを「オヤカク(おやにかくにん)」と略称で言っているとのことです。それほど、この日本には「承認欲求」で満ち溢れ、他人の人生を歩んでしまっている人が多いのだと思います。

しかし、これはこの日本の教育システム上そうなってしまっています。だからこそ私は一人でも多くこの「嫌われる勇気」の本を読んでもらい「自分の人生」を歩み幸せな人生を送って欲しいと思います。

私自身、他のブログでも書いていますがパワハラに合い心を病んでしまった経験があります。
もし、あの時この本に出会っていたならそのような目に合わなかったんじゃないか、と本を読んでいる途中で思いました。

しかし、まったく同じ感想を本の中でこの青年が述べていました。(さすがは200万部の売上を誇るだけあります!人の心境を見事についています)

それに対する答えは「もっと早く知りたく後悔しているというのは違います。10年前に知りたかったと思っているということ、それはアドラーの思想が今のあなたに響いているからこそそう思うのです。10年前のあなたがどう感じていたかは誰にも分かりません。あなたはこの話を今聞くべきだったのです。」と述べています。
読者の気持ちをとことん理解している、まさに恐ろしい本です(笑)

そして、この本の結論で、人生において目指すものは承認欲求なんかではなく「他者貢献」だと述べています。

私自身、仕事や現在行っている青少年団体で、この他者貢献をとことん追求し、自分の人生をより輝かせていきたいと思いました。


ここまで概要をお伝えしましたが、ぜひぜひこの本を読むと更に詳細に理解することができると思いますので読んでみてください。

そして、一人でも多く幸せな人生を歩む人が増えてくれることを願っています。