間違った公務員面接の指導
毎年、夏から秋にかけて公務員試験の2次面接が始まる。
1次筆記試験は、とにかく自分で頑張るしかないが、2次面接はそうもいかない。
しっかりとした指導をしてもらわないと、不合格となり筆記試験の努力も水の泡となる。
ゴルフと似ている。ドライバーでどんなに頑張っても、最後のパターで決めないと意味がない。
私も多くの学生の面談と関わってきた。
自分の公務員の経験と、大学での学生指導の経験。
「公務員経験」×「指導経験」=合格実績となる。
2つの経験が掛け算となって、答えの実績数が大きくなる。
しかし、このどちらかしかない人、場合によってはどちらもなく、年齢だけで指導している人を見かける。
以前ある本屋で、「元公務員が教える面接指導」とあった。
自分と似ているなと思いワクワクしながら本を取ったが、すぐにがっかりとした。
表紙に映っている人物は60〜70代の方で、元公務員とは市長をしていたという事であった。
中身も基礎しか載っておらず、ほとんど市長時代の仕事の事であった。
市長としての能力は高いかもしれないが、学生が求めているの「公務員試験合格」の結果である。
私は言いたい。公務員試験を受験してもいないのに学生を惑わせないで欲しい、と。
また同僚の指導もあくまで、自分の公務員に対する主観でしかなかった。
「公務員って定時であがれて楽でいいよね〜。」こんな発言をしている人達に指導されても合格はしない。
中身を理解していないのである。
しかし、残念な事に公務員経験(しかも合格数10以上と公務員転職3回という異例な経験)はなかなか無いので仕方ないのかもしれない。
だからせめて指導する立場の人達にいいたい。「ごめん。公務員は良くわからないから分かる人に聞いて。或いは自分で調べてみて。」と。
専門学校も同じである。
ある学生が、夜間、週末の専門学校にダブルスクールで通っていた。
しかし、専門学校では面接指導はきちんと行ってくれないとの事で結局私のところへ来た。
今も自分の個別教室で、全国の学生からの問い合わせや相談、またオンラインで面接練習などもしている。
大切な人生の選択である公務員試験はしっかりと全力で挑んで欲しい。
もし周りにしっかりと相談できる大人がいなければ、いつでもダイレクトメールをして欲しい。
そして、大人に伝えたい。得意な分野は本気でやり、自分の分野では無い事は他の人に任せよう。